こんにちは。日本一周近畿北陸編から約20日後、今度は北海道に行きます。
バイクで北海道までどうやって行き来するのか。往路は青森まで陸路、青森から函館までフェリー。復路は苫小牧から茨城の大洗までフェリーという経路にしました。簡単に述べていますが山梨から青森まで走り続けるのはそこそこ大変では? 困難は分割せよとデカルトは言いましたが、これは私がバイクで数百kmの長大移動をするとき、1時間ごとに休憩を挟むことで不可逆的な疲労を避けるための便利な言葉です。
山梨13時出発。
仙台名物牛タン&喜多方ラーメンを食す
何度か休憩しながら、東北道、国見SAに到着。ここへ立ち寄った理由は、日本一周東北編で食べそこねた仙台の牛タンと、福島のご当地グルメである喜多方ラーメンを食すためです。
スペシャル牛タンパワー丼。それはメスティンに入れられキャンプ飯の風貌。
ありがとう、牛
喜多方ラーメン、日本三大ラーメンの一つ。あっさり醤油ベースのスープ、もっちりとした太麺です。
土砂降りの中深夜爆走。私の旅っていつも雨と夜という苦況にあるな。28時に青森港フェリーターミナル着。
青森港と函館港を結ぶフェリーは、青函フェリーと津軽海峡フェリーの2社があります。重要航路なだけあってどちらも24時間運航しており、両社は交互に出港、概ね1~2時間ごとにどちらかの船に乗ることができるため、長時間待つという心配はありません。
口を開けた船
ボ-
8時半。約4時間で函館港着。12時間以上走り続けた後の眠りをとるのには短すぎる。
函館駅に来てみました。
ここから線路は北に伸びていきます。
函館朝市で踊る活きイカを食す
朝市にはちょうど良い時間。
さすがの品揃え。海無し県山梨の市場とは別世界です。
北海道へ来たからには活きの良いものを食べたい。それもただの鮮魚ではなく、真に活きの良いものをだ。というわけでお邪魔したのは一花亭たびじさん。注文したのは活イカ踊り丼。たった今までいけすで泳いでいたイカがさばされ、命を頂戴することができます。
醤油をかけると踊ります。あぁ……
生々しいので見たい方だけ見てください。
もちろん食べやすいように切ってもらえます。誰も信じてくれないけど私は心の底からいただきますと言う人間だ。ありがとう、イカ
美味であることはもちろんですが、生きたイカを用いるという料理としての見せ方、それを食すという体験は唯一無二ですね。そして今この目の前で生物の死が訪れ食物と化すという光景について、示唆に富むものがあります。
夜景で有名な函館山です。
歴史の転換点 五稜郭
五稜郭は江戸幕府により建造された要塞であり、現在の北海道を管理下に置くこと、当時幕府を悩ませていた外国勢力への抑止としての意味がありました。星型をしている理由は、それぞれの先端に砲台を設置して四方八方への防御を固めるためだとか。日本史上最大の内戦となった戊辰戦争、その函館戦争の舞台にもなりました。旧幕府軍が本拠地としていた五稜郭を新政府軍が降伏させ、結果として戊辰戦争は新政府軍の勝利に終わり、日本を平定、明治維新、文明開化とつながり、日本は近代化していきます。
函館から北上。室蘭200kmや札幌270kmといった看板に北海道の本質が見えてきます。途方もない広さ。これは道中の八雲PA。景色が北海道らしくなってきた。
洞爺湖 有珠山 昭和新山
13時。今日中に札幌へ行く予定です。室蘭や登別周辺にも訪れたいスポットはありましたが、おそらく最終日直前の日程が余るのと、室蘭を経由すると札幌着が深夜になることから、室蘭や登別を後回しにして先に洞爺湖へ向かいました。
サイロ展望台からは、洞爺湖や有珠山、昭和新山などが見渡せます。洞爺湖は日本で3番目に大きいカルデラ湖。中央には中島という島が浮かび、火山による溶岩ドームです。
有珠山は2000年代になっても火山活動のある活火山。
昭和新山。もとは平らな麦畑が広がっていた場所が突如として火山活動で隆起、標高400m程度の山になりました。
コンテナカフェ、カフェバルハーさんでベリーサンデーを食べました。寒いですが……
ライダーいっぱいいるな
道の駅ニセコビュープラザでザンギを食べました。ザンギとは北海道風の鶏の唐揚げ。通常の唐揚げよりも強めの下味をつけ、衣の片栗粉に卵液を混ぜるのが特徴。たしかに醤油ベースの風味がしっかりと感じられ、衣はふんわりとしています。
雄大な大地を走る ニセコパノラマライン
ニセコパノラマラインを走ります。それは北海道らしい自然の中を駆け抜けるワインディングロード。
ほぇー
なんにもないよ なんにもないの
ちなみに走行中には羊蹄山が見えます。その富士山そっくりな姿から、北海道の富士山、すなわち蝦夷富士という異名があります。なぜ写真がないのか。
国道229号を北上。日本海へ沈みかかる太陽が光の柱を成していました。薄明光線という名前があります。
18時。神威岬へ行きましたが…… アクセスする道路のゲートは既に閉まっていました。ここは絶壁の岬の上を遊歩道で歩いて進むことができます。また来よう。
仕方なく小樽方面へ向かう道すがら、なにやら路上に人集りができています。彼らの目線の先には、ロウソク状の岩と沈む夕陽。後に調べると、神威岩というものであることがわかりました。
なにが見えますか?
小樽運河へやってきました。水路沿いには昔ながらの倉庫がずらり。水運の歴史を感じさせます。クルーズ船もあり、観光地化されているだけあって人が多い。
札幌到着
はるばる札幌まで来ました。これは札幌市時計台です。
もちろん時計としての役目を果たしており、定時になると鐘が鳴ります。
札幌駅です。
札幌市内の道路は格子状につながっており、交差する信号名は規則的なリテラルで構成されています。例えば “南4西4” その隣の信号は “南5西4” さらにその隣は “南6西4” など。これは道路で区切られた住所を由来としており、同じ信号でも、進行方向によって記載された表示が異なるということもあります。地元の人には当たり前かもしれませんが、他所ではあまり見かけない光景ですね。どうやら札幌以外にも北海道内の都市ではよく見られる命名規則らしいです。整列を好む規則性フェチのよくわからないみなさんにはおすすめです。
24時半に札幌市内の快活クラブに到着。並ぶ全国各地のナンバー。日本一周マンいっぱいいるな。
本日の走行ルート
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